第94回 ラフォルジュルネと半田仙

何の確約もない言葉でも、ブロガーはすがりつくことがある。すがりつかないと筆が進められないことがある。こんにちは、大島雅己です。

松岡正剛先生が70年代から80年代にかけて発刊した「遊」という雑誌に今更ながら嵌っています。
もともとは高校生の頃に買った「愛の傾向と対策」という松岡先生とタモリ氏の対談本で両氏のファンになったのでした。この本をきっかけに「遊」の存在も知ったのですが当時それを購読するという所まで気が回らず、気がつけば幾星霜、最近になってネットで探してみたところ中古本が意外と流通しており、何冊か入手できました。

読んでみるとその内容の高度さ、濃密さにただただ驚くばかりですが、こんなに昔からこんなにすごいことをされていたんだなあと感慨に浸りつつ、こういった知識、文化、教養、叡智といったものは綿々と教え伝えられ続けなければいかんな、と改めて思いました。

ITの世界も全く同様で、先端の技術を追求するのも大事ですが、今まで培われ伝えられてきたナレッジがあるはずで、それを疎かにしてはいけないと思うのです。

立川談志師匠は「伝統を現代に」と言いました。古典芸能の世界は特に顕著で、古いものを守りながらも新しいものを追求していくことが課せられているのを感じます。

<今日の本歌>
立川談春「赤めだか」

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