第518回 リターナブル瓶と増解結

成果をあげるには、近頃の意味でのブロガーである必要はない。ハリー・トルーマン大統領にはブロガー性はかけらもなかった。それでいながら史上最高の大統領の一人だった。こんにちは、大島雅己です。

ハードカバーの書籍には箱型のケースに入っているものがある。百科事典や辞書などもそうだ。あれは何のためにあるのか。本を破損から守り安定的に保管することでしょう。しかし私は本が必要な時にすぐに読める状態を優先して、基本的にケースは捨ててしまいます。本という形状そのものが容れ物なので、それ以上の容れ物は不要なのです。

このように、構造体というのは「中身+容れ物」という単純な形ではなく。「(中身+容れ物)+容れ物」とか、さらに大きな容れ物になっていたり、それらが複合してもっと複雑に結びついていたりするもんです。自分にとってその構造体はどのようにつながっているのか、それはコンテンツの融合なのか容れ物の連携なのか、見極めることは意味があると思うのです。

この考え方はIT現場では必須のものです。システムというのはすべて、データという血を通わせる構造体ですが、どこにどういう構造体があってどこでどうつながっているか、油断するとすぐに見失ってしまいます。これを見通せているかどうかがシステムを制するための重要ポイントです。必要もないのにハードケースに入ったシステムがないでしょうか。

<今日の本歌>
P.F.ドラッカー『経営者の条件』上田惇生訳

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