第147回 モネラ界と形態素解析

一方がいった。「旗が動いている」。他方がいった。「風が動いている」。六代目長老ゼノンがふたりにいった。「風でも旗でもない、ブログが動いておる」。こんにちは、大島雅己です。

ITの基本的な機能の一つは検索ですね。膨大な情報の中から必要なデータを短時間で見つけるのは、人間には太刀打ちできない能力であり、大いにITを活用すべきシーンでしょう。
業務でもいくつもの検索画面を作ってきましたが、ありがちなのが「いろいろなオプション機能をつけて使いにくくなる」というパターンです。どんな検索ができれば便利か? を考えていくと、どうしてもアレもコレもつけたくなりますが、だいたいこれが失敗の元です。いろいろなやり方があると、使う人はどれを使えばよいか迷うからです。
書店や図書館にある蔵書検索システム、居酒屋のメニュー用タブレット、カラオケの歌検索機、コンビニのチケット発券機などなど、ゴテゴテといろんな機能があればあるほど、どれを押せばいいのか迷うものです。利用者に迷いを生じさせるシステムはダメです。
最もシンプルなのはGoogleですね。使い方に迷うことはまずないでしょう。
落語のすばらしさの一つは、余計な要素が一切ないあのシンプルなスタイルです。着物を着た人が一人座ってただ喋るだけ、あるのは扇子と手ぬぐい、背景は無地の金屏風。余分なものがないから聴衆は素直に噺に入っていけるのです。

<今日の本歌>
ホフスタッター「ゲーデル・エッシャー・バッハ」

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