第131回 ジェノヴィーズ事件と偽薬効果

同じことを書いても受け取る印象が違うもの。お坊さんのブログ。男のブログ、女のブログ。小市民のブログは決まって文章が長い。こんにちは、大島雅己です。

気とか意識の存在を痛感することがよくあります。
どうも気分が乗らないなと思いながらピアノを弾いているとミスを連発するが、同じ腕前でも感じ方を変えると見違えるようにうまく弾ける。
楽しい気分の時は人の話が面白くて爆笑してしまうのに、不機嫌な時は同じ話が全く面白くない。
会議で提案したアイディアが無言のうちに何となく却下の雰囲気になっている。
同じスピーチでも場が温まっているとバカ受けなのにそうでない時はシーンと静まり返る。

こういう場の空気みたいなものが、現実の流れを決定してしまうことがありますよね。チャルディニーの「影響力の武器」に出て来る集合的無知というのもそういうことなのだと思います。

ITの現場では大きな開発案件になると人の意識が成功の鍵を握ると言ってもいいかもしれません。会議の雰囲気とかオフィスの様子で結果が何となく予想できることがあります。活気があって前向きな空気か、疲弊感の漂う険悪なムードか、そんなことでプロジェクトの進む方向は変わってしまうものです。

<今日の本歌>
清少納言「枕草子」

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