第1594回 5ジャン6キと糖粽座
バーボンのボトルで涼をとる夕べ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
ネットで買い物をしていると、時々間違って物を買ってしまうことがあります。希望の色と違っていたり、サイズを取り違えたり、同じ物が二つ届いたり、ひどい場合は全く覚えのないものを買っていたりすることも。
こういうことは、店に行って直に品物を手に取っていれば起こり得ないでしょう。よくあるテレビショッピング等で電話注文する場合はオペレーターとのやり取りがあるけれど、ネットで買う場合は自分だけの判断でエイヤッと処理できてしまう分、間違いに気づく機会も失われてしまうのです。
つまりこれは、便利を得る代償として、店に行く時間と手間と交通費とコミュニケーションを捨てた結果によるのです。そうまでして手にした便利とは、本当に望ましいものなのか。
そういえば立川志の輔師匠が創作落語「ディアファミリー」のマクラで、電化製品による自動化の功罪を訴えています。「そこに充実感はないのではないか」と。便利は充実なのか。手間は悪なのか。
<今日の一唱>
立川志の輔『ディアファミリー』