第1568回 表皮効果とプルリポテンシー

一日をみな思い出にする麦酒。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

条件が限定されているとする。規制があり、規定がある状況にいると、その条件の中でやりたいこと、やらなければならないことをどう実現するかを考えることになり、その中でやれることを見出していく必要がある。現状の理解と適応および転用あるいは脱却が求められ、計画と工夫を生み出すことになる。

逆に、条件が無限に与えられているとする。そこは無であって、何をするにも何を得るにも制限がない状態であり、望んだものは自由に手に入る。このような環境にいると、何をすればいいのか、何から手をつければよいのか、自分で考えて仕立てていくことになる。望めば得られるということは、望まなければ何も得られないのであり、何でもしてよいということは、動かなければ何もできないに等しい。つまり、何もないは何でもあり、何でもあるは何もないということか。

そういえば立川志の輔師匠が「落語には何にもないから何でもある」とよく言われています。芝居や映画やミュージカルと違って、舞台装置も役者陣も大道具も衣裳チェンジも何もない。だからこそ見る人の脳内で無限の情景が広がる。それが落語の醍醐味でもあります。仕事も生活もそんな世界に遊ぶことができれば最高です。

(A面へ)

<今日の一唱>
立川志の輔『志の輔らくご』

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