第1567回 チャック・ノリス・ファクトと逆ポーランド記法順
夜ふけて蚊取線香るを描く。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
「足す」という言葉の語源は諸説あるようですが、タにする、つまり、多の状態にする、と考えるとわかりやすい。数を多くしていくことが「足す」ということです。
「引く」の場合はどうか。これもまた説は定まらないようですが、自分の方にたぐり寄せるとか、毟り取るようなイメージがあります。それによって量を削り取るのが「引く」であり、細かく分断されれば「挽く」であり、全体が移動すれば「曳く」であり、その時に音が鳴れば「弾く」であり、魅力を感じれば「惹く」なのでしょう。
「かける」は元は「かく」で、ものを引っ掻く時のカリカリっとした感じから来ているような。引っ掻くような動作が「掻く」でその派生が「書く」「描く」であり、引っかかった状態が「掛かる」だとすれば、「掛ける」は引っかかった状態になるように物をくっつけ合わせるということか。
そして「割る」はおそらく「わかる」「わける」「わかれる」と同根で、バラバラにすること、それによって姿をはっきりさせたり自分のものにしたりすることに関連していそうです。
つまりどれもすべて、何かを自分にわかるように工夫することにつながるのだなと勝手に納得しているのです。
そういえばカシオミニという電卓のテレビコマーシャルで「とかくこの世は計算さ」と歌われていました。計算と聞くと事務的な感じですが、自分にとってわかりやすいものにするということなのでしょう。
<今日の一唱>
CMソング『答一発! カシオミニ』