第1447回 ミオクロニーと邯鄲夢枕

龍天に登ると見えてバケツ雨。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

思わずうとうとしている時に「今、寝てたでしょ?」と言われると、なぜかどうしてもむきになって否定してしまうもので、本当は寝ていたにもかかわらず、そう簡単に落ち度を認めたくないという自尊心か、転寝という不様な体たらくをごまかそうとする羞恥心か、おかしな心理が働くようで、「寝てなんかいない、たまたま眼を閉じていただけだ」とか「考え事をしていたのだ」などと虚しく反抗するのです。

ましてや、カクンと頭を垂れてしまったり体がビクビクっと痙攣してしまったりしようものなら、たとえ指摘されないとしてもし、誰かに見られなかっただろうかと気になり、今のは寝ていたのでなく普段の癖であるかのように偽ろうと、覚醒していながら同じ行為を再現してみせたりするのです。

こういう時は素直に「いやあつい寝てしまってすみません」と流せばよいのだし、理想を言えば、眠たくなった時に「眠いので寝ます」と宣言して堂々と寝てしまうことでしょう。眠いのを無理に我慢して起きていたってどうせ頭は働いていないのだし、いっそのこと仮眠を取った方がスッキリして生産性も上がるはずです。

そういえば落語「あくび指南」は、眠い時のあくびの仕方を稽古する話ですが、あくびをするにも作法や流儀ってものがあるわけで、居眠りだってどうせ寝るなら乙な方法を知っておくに越したことはないでしょう。

(A面へ)

<今日の一唱>
落語『あくび指南』

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