第1411回 ファンデルワールス力と赤池規準

春日和なにか訴ふ猫の声。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

高校の時に化学の授業で使った図解資料というものをいまだに持っていて時々パラパラ眺めているのですが、読むたびに溜息の出るような壮大な世界観に浸ります。あまりにもミクロ過ぎて却って壮大なスケールをもって迫りくる原子と分子の織りなすスペクタクル。

その原子や分子の世界でも、さらにまた奥深い別世界があります。原子の中には原子核があってその周囲に電子が蠢いているというのだからぞくぞくします。その大きさを例えて言うことには、原子核が一匹の蟻ならば原子全体の大きさは野球場レベルに相当するそうで、こうなるともう物質とは結局何なのだろうと茫然としてしまうのです。

さらにその原子が結合し合って様々な分子となり、またその分子が離合集散して化合物へと成長し、それらが複雑に集結してやっと細胞とかウィルスなどの世界に発展するのでしょうけれど、もうすでにこの時点で最初の蟻からすれば認識不可能なほど広大な宇宙になっているでしょう。人間が認識できる世界も、ほんのわずかなひとかけらに過ぎないのだと思い知るのです。

そういえば落語の「やかん」では世界で一番大きな生き物はゾウだとし、それを越えるものは〈大きなゾウ〉、さらに〈もっと大きなゾウ〉〈もっともっと大きなゾウ〉と続け、そこで思考ストップすべし、と締めくくります。この思い切りを無意識に使うことで人は平穏を保っているのかもしれません。

(A面へ)

<今日の一唱>
落語『やかん』

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