第1374回 ヌミノーゼと理気二元論
死んじゃいけねえんだよ、なんだかわかんねえけど(立川談春『文七元結』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
なんだかわからない、とは岡本太郎先生の名言でもありました。なんだかわからないものの中に本当がある。いや、本当とか嘘の話でもなく、そもそも世の中はなんだかわからないものであって、そのうちのほんの一部、氷山の一角よりももっとわずかな一部分だけ、ちょっとわかっているのがこの世の中なのでしょう。それも、わかったような気になっているだけで、実は大いなる思い込みかもしれないし、わかったと思ったことがすぐに覆ってしまうのも世の常なのだから、やはり世界は結局なんだかわからないままだということです。わからない中で、わからないものを、わからないと言っていても仕方がないのであり、わからないものをどう扱うかを、わからないなりに右往左往するのが人生なのかもしれません。
<今日の一唱>
立川談春『文七元結』