第951回 グラマトロジーと電報碼

ITしてゐるのならならITしてゐると言葉にすればよかつた。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

青少年時代に筒井康隆氏や井上ひさし氏の著作に耽溺したことは幸福でした。その恩恵はとても列挙できないほど大きなものですが、なかでも言葉に対する感覚は相当に鍛へられた気がしてゐます。特に筒井氏の『言語姦覚』と井上氏の『ことばを読む』が座右の書として双璧だらうと思つてフト調べてみたら、もはや2冊とも新刊では手に入らないやうですね。

仕事をするにせよ趣味に興じるにせよ生活を営むにせよ他者とのコミュニケーションがなければ何もできないのであり、それはひとへに言葉を扱ふことに等しい。つまり言葉を正しく扱ふことができなければ、コミュニケーションは滞り、ひいては仕事も趣味も生活も成り立たないことに等しく、すなはち生きてはいけないのです。言葉は命を守るものと言つてもよいのです。

IT現場でも同じです。コミュニケーションの重要さを訴へる人はゐても、言葉の大切さを声高に主張する人は少ないのではないでせうか。数字や記号やプログラムなどよりもまづ注意しなければならないものは言葉なのです。

(A面へ)

<今日の本歌>
八神純子『想い出のスクリーン』

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