第881回 リスキーシフトと自薦の用心棒

素見ぞめきは椋鳥の、群れつつ啄木鳥格子先、叩く水鶏の口まめブログ、孔雀ぞめきて目白押し。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

落語にも「二階ぞめき」てのがありますが、ぞめきといふのは「騒き」と書いて、うかれ騒ぎとかひやかし歩く意味ださうです。一人でゐるとなかなか騒ぐことがなくても三人四人大勢と集まると調子を外して浮かれ騒ぐやうになるのも不思議なものです。

集団心理といふものでせうか、或いは同調現象と呼ぶべきでせうか、組織の中に属してゐると知らぬうちに個人の意志とは別に組織の意志とでもいふやうなものに支配されてゐることがあります。誰が言つたわけでもなくどこで約束したわけでもないのに何故かさう信じてしまつてゐる場の空気とでもいふもの。

どんな組織であらうと個人の意志を曲げてまで従ふべき集団意志には従ふ必要はなく、個人の意志に尊厳を払はない組織に屈するべきではないはずです。

IT現場は組織によつて動くものですが、そこで尊重されてゐるのは誰の意志なのか考へてみて下さい。社長の意志でせうか。役員会の意志でせうか。株主の意志でせうか。大手スポンサーの意志でせうか。社員の意志でせうか。消費者の意志でせうか。

(A面へ)

<今日の本歌>
長唄『教草吉原雀』

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