第721回 マジカルナンバーと能力成熟度モデル統合
水をゆくひとつのブログ、陸をゆくのはふたつのブログ、不快深いはるかなブログ、太りはじめた静かなブログ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
古典落語の「子別れ」は上中下の三部構成のやうになつてゐて、上の部分は「強飯の女郎買い」といふ独立した演目にもなつてをり、さらに下の部分は「子はかすがい」の名でも知られる。通常「子別れ」といへば中と下をつなげて演じられることが多いやうです。
このやうに噺を分割して組み合わせたりするといふことが落語でも時々見られますが、創作物としては珍しいことではないですね。小説でも芝居でも音楽でも、一作品の中のとある箇所だけを単体として扱ふことはよくあります。かういふ考え方はさまざまなシーンに活用すべきだと日頃から考へてをります。
これはIT現場でも実に重要な概念であり、どんなに大きなシステムでも部品の組合せで伸縮自在にしておけばソフトウェア品質は格段に高度になると思つてゐるのですが、なかなかそうできないのが実情です。モノも人も組織も、時間の経過によつてどうしても絡まり合つていくやうで、部品のやうに切り離せなくなつてしまふのです。
<今日の本歌>
ヒカシュー『パイク』