第720回 取り尽くし法とファクシミリ版
わたしはおはぎの局。だんご。しるこ。かのこ。あんこ。きなこ。いのこ。鳥の子。冷やっ子。酢だ子。うどん子。鈍付。ぶんぶく。文六。ブロ愚と申しまする。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
音楽を理解しやうとする時、全体を俯瞰して大きな世界観を掴む方法もありますし、細かく分解して理解を深めるという手法も使へます。
前者であれば曲の背景や意図から入り、構成や仕組みを理解します。盛り上げ方やダイナミクスのつけ方がどう運ばれてゐるか、メロディやサビがどのように展開してゐるかといつたことをざつと押さへます。
後者で行くなら、一つひとつの音符を追ひかけ、次の音との繋がり方を研究し、同時に鳴る音がどのような関係性で響いてゐるかを注意し、一瞬一瞬のサウンドの変化を着実に辿つてゆきます。
前者はまず全体ありきでその概要をつまんでいく、後者は部分をもとに動きを探つてゆくといふことです。目的に応じてこれを使ひ分けるのです。
ビジネスで課題に取り組む時も、かういつた手法を使ひ分けますよね。概要を理解してからだんだん細部に入つてゆく、または、わかる部分から手をつけ、それを横に伸ばしてゆく。まず重要なのは今自分がどのやり方を使つてゐるかを自覚することでせう。
<今日の本歌>
倉金章介『あんみつ姫』