第349回 梁塵秘抄とPMBOK

六つのとき、原始林のことを書いた『ほんとうにあったブログ』というブログの中ですばらしい絵を見たことがあります。それは一合の酒を飲みほそうとしているブロガーの絵でした。うつしは省略します。こんにちは、大島雅己です。

すぐれたプロジェクトとはどういうものか。誰が見ても100点満点のプロジェクトなどというものは恐らく存在しないと思います。

ITの開発プロジェクトともなれば関係者は多岐に渡りますが、内部のメンバーはプロジェクトの中のことだけで精一杯になりがちです。しかし実際は外部にこそ本来の目的や協力者や発注者その他の利害関係者が広がっているはずで、そちらに目を向けなければ意味がありません。

さらにそれらの人々の先にもまた多くの取引先や顧客がつながっており、そういった全ての登場人物から見てパーフェクトな結果を出すというのはまずあり得ない。それを狙うのではなく、そのことをどこまで意識しているか、ということです。プロジェクトの中だけでなく外にこそ目を向けられるかどうかです。

アートや音楽を創作する芸術家は、その作品がもたらすものをどこまで想定するのでしょうか。作品のことだけを考えているのか、それをマネタイズする投資家のことも考慮すべきか。作品を享受する消費者のことまで考えるべきか。芸術家の皆様、いかがですか。

<今日の本歌>
サン=テグジュペリ『星の王子さま』

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