第734回 ガラエポと八端判

やがて月日が過ぎ行きぼくは知るだらう。ブロガーの言つてた言葉のラララ本当の意味を。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

落語家が座布団に正座をする理由は下半身の動きを封じるためとききました。それによつて上半身が自由になるというふのですがさもありなん。

もしこれがスタンダップ・コメディや通常の芝居のやうに立つて動き回るものだつたらどうでせう。実際の動きでもつて話の中身を伝へることになります。語り手が伝へること=お客さんが見たもの、といふ構図です。

しかし下半身が省略されてゐると、その部分は想像で補ふことになります。語り手が伝へる所作は一つですが、それを受け取つたお客さんは状況を頭の中で描くのです。つまり受け手の数だけ無限の絵が存在する、これが落語のすごいところだと思ふのです。そのためには、落語家は座布団にどつしりと腰を据ゑ、体をしつかりと安定させるのです。

IT現場でも基盤がどれだけしつかりできているかがたいへんに肝要です。基盤が安定していればいるほど、上に乗るシステムは自由に動けることになるといふことです。(A面へ

<今日の本歌>
ニュー・クリスティ・ミンストレルズ『グリーン・グリーン』片岡輝訳詞

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