第542回 光円錐とエコーキャンセラ
書いているいる お待ちなさいな いつでもブログを いつでもブログを 星よりひそかに 雨よりやさしく あの娘はいつも ブログを書いてる。こんにちは、大島雅己です。
人は今この時に全てを賭けるべきなのか。ナウこの瞬間モーメントに。目の前の仕事に全神経を注ぎ全人生を賭け全精力を発揮し全速力で全うするべきなのでしょうか。過去を顧みず未来も思わずただただ現時点だけを生き抜くのでしょうか。過去のしがらみに捕らわれず、未来の抑制に縛られず、時間軸の最先端に飛び込むこと、それが理想の生き方なのかもしれません。
しかし生憎私たちは時間をもっていて、時間を勘定せずには生きておれないというハンデがあります。時間を取り崩していくことが人生なのです。とすると、時間の流れとうまく付き合う処世術は、あった方がいいのではないか。落語家が渾身の噺を熱演している最中でも、サゲをどうするか決めてあるでしょう。ジャズマンが強烈なアドリブソロを展開している時も、どうやって終わればいいか考えておくべきはずです。極上の名酒に酔いしれている時も、帰宅後のことを心配した方がよさそうです。
IT現場でも同じことがいえます。どんなに最先端なすばらしいプロジェクトが最高潮を迎えようとしていても、1カ月後、3カ月後、1年後、3年後…の未来をどこまで描いているかが重要です。プロジェクトのゴールが全てのゴールだと勘違いしているケースが非常に多いのです。
<今日の本歌>
橋幸夫・吉永小百合『いつでも夢を』