第1459回 コンパイルと火須勢理命
上でなく中着がほしい春の風。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
ハットを被って黒眼鏡をかけたら「○○さんに似ている」と、ある著名人の名前を挙げられ、嬉しい半面、疑問を感じたのです。ハットも黒眼鏡も装身具であり私自身の属性とは関係のないものです。つまり似ているのは装身具であって私ではないということです。むしろ装身具がなければ似ても似つかないレベルなのかもしれません。にもかかわらず装身具を身に着けることで似ていないものを似ているものとしてカモフラージュすることができる。
関係のないもの同士を結びつけて深い関係に持ちこむことができる。すべては情報の組合せ、情報の操作、情報の見方で物事は千の顔をも持つのです。
そういえば松岡正剛氏が『情報は別の服を来てやってくる』と言っています。Aを見てAだと判断するのは一見まともなことですが、それだけでは足りないということです。
<今日の一唱>
松岡正剛『知の編集術』