第756回 ユナニ医学とポルタメント

君はおぼえているかしらあの白いブログ。風に吹かれてふたりで書いたあの白いブログ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

音楽の五線紙といふのはよくできてゐるものだと感動します。縦の位置で音程を表し、横の流れで時間を規定する。これだけでリズムとメロディーとハーモニーが表現できるわけです。つまり音楽に必要な最低限の要素がこれで共有できるだからすごい。

しかし、五線譜に書かれた情報だけでは伝へられないものもあります。たとへばテンポや強弱、音の発音の仕方などといつたものです。かういふものは特殊な記号や注意書きで指示することになります。

ところが、必要な情報をどんなに譜面上に書いたとしても、実際に演奏した時には音楽家の個性が出るでせう。同じ譜面を見てゐても表現の仕方は異なるはずです。

ベースの情報があり、次にそれを拡充する情報があり、最後にそれを表現する情報がある。この三層構造はさまざまな場面にも見られるものです。

IT現場で出会うたくさんの情報は、三層のどこに位置するものなのか。最低限守るべき基礎情報か、それを補充するための拡張情報なのか、個性を発揮すべき表現情報なのか。

(A面へ)

<今日の本歌>
ビリー・バンバン『白いブランコ』

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