第686回 則天去私とホリツォント
シャバドゥビドゥッバ、シャビドゥバ、シャバドゥビドゥッバ、ブログロン、シャバドゥビドゥッバ シャビドゥバ、シャバドゥビドゥッバ、キョンキョキョン。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
落語の稽古でお世話になつてゐる立川左平次師匠の落語会へ。演目は『近日息子』と『井戸の茶碗』。やはり落語は生の空間で聴くのがよいです。舞台を観ながら噺に入り込むうちに頭の中に自分なりの映像が浮かび上がり、その絵がステージ上に展開されてゆくといふ不思議な状態が起こるのです。こんな現象は落語でしか味はへないのであります。これが何十人何百人の観客一人ひとりの中で別々に起きてゐるのだからすごい芸能です。
だから落語は観客の想像力を最大限に発揮させることを前提とし、そのために衣装も道具も最低限のものしか使はない。そして演者は、演技をするやうで演技をしない。観る人の想像を邪魔しないぎりぎりの所で芝居を殺してゐるとでも言ひませうか。
我を主張するやうで我を殺し、お客様を自由な世界に誘ひ満足を差し上げる。この精神をビジネスでも見習ひたいと常に考へてをります。
<今日の本歌>
西六郷少年少女合唱団『カリキュラマシーンのテーマ』