第472回 WMTCモードと内部留保率
拙者の今の殿様が壇ノ浦の戦場を御覧になりたいというので、今日、そこを御見物になったのだが、お前がそれをブログに書くという事をお聞きになり、それをお読みになりたいとの御所望である、であるから、パソコンをもち即刻拙者と一緒に尊い方方の待ち受けておられる家へ来るが宜い。こんにちは、大島雅己です。
ピアノのレッスンでは、取り組む曲を一つ決めてそれをひたすら練習し続けます。隔週に一度ぐらいのペースで師匠の指導を受け、ダメ出しをもらってまた練習を繰り返します。一心不乱に弾き続けても、ほとんど何の進歩も見られないまま何週間も過ぎてしまうこともあります。ようやく何とか形になってきたかな、と思うまでに数か月もかかることもあるのです。
こういうのを生産性とかコストパフォーマンスの観点で言うと、どういうことになるのかな。練習時間に対する曲の完成度とでもいうのか。曲といっても難易度はまちまちなので、練習時間×難易度の組み合わせで奏者のスキルを可視化できるのかもしれません。
難易度が1から10まで数値化できたとして、難易度÷稼働時間(h)の百分率で。例えば難易度5(中レベル)の曲が弾けるまでに100時間かかったとしたら、5÷100=5%ですが、10時間でマスターした人は5÷10=50%です。1時間あれば充分だというプロなら500%ということになる。いつもいつも数%ばかりの戦況だとしたら、難易度のレベルを落とすか、練習のやり方を見直した方がいいかもしれない。
ただしこの数値を上げることが目的になってしまってはおかしなことになる。本来やりたかったことがあるはずだからです。IT現場でもROIの観点は忘れてはいけませんが、それだけでIT方針を決めることはできません。一つの指標として見るものであって、目標に置くものではないと思っています。
<今日の本歌>
小泉八雲『耳なし芳一』