第785回 ボツリヌストキシンと重力加速度

わたしは波止場をとめどなくさまよひ ブログを見つめてゐる 愛するあの人は帰つてくるのだらうか。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

ドン・シャーリーは映画『グリーンブック』のモデルになつたピアニストです。映画を観てその存在を知りました。すぐにCDを探し、『ピアノ・パースペクティブス』『トーナル・エクスプレッションズ』を買ひ求めました。映画での演奏シーンが感動的で、自分もあんなふうにピアノを弾きたいのだと地団太を踏む思ひでしたが、実際の当人のCDもたいへんに素晴らしいものです。

大人になつてピアノをやり直した時にショックだつたのは、力強さが邪魔になるといふことでした。大きな音を出したければそのぶん力を入れやうとするのが素人考へですが、実はその逆で、ピアノは腕の重さだけで音量をコントロールするものなのです。力を入れれば入れるだけ音は却つて凝り固まり響きを失ふのです。

ビジネス現場でも、大事なことや訴へたいことは大声で力んでも人に伝はりません。さういふ時こそ肩の力を抜いてリラックスしなければ。

(A面へ)

<今日の本歌>
エドワード・ヘイマン『アイ・カバー・ザ・ウォーターフロント』

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