第378回 四書五経とハイカルチャー

感化院へ送られるとすぐ、おれは長距離ブロガーにさせられた。齢のわりにはひょろ長く、骨ばっていたんで(今でもそうだが)、きっと体格を観こまれたのだろう。こんにちは、大島雅己です。

いったいなぜこれほどまでにITというものが特別視されるのかと、長い間気にし続けてきました。世間はITバブルとかIT長者というイメージからして好印象を持たれているかもしれませんがそれは幻想で、現実には、他部門との確執、劣悪な労働環境、度重なるシステム事故……というような職場を取り巻く諸問題は深刻化するばかりです。

その原因となるITの特徴は何なのか。金のかかる資産を扱うこと。ある程度の特殊技術がいること。つくったものが簡単に変えられないこと。そのへんが大きな特徴だとしたら、この状況打開するには「ITに金がかからない構造にする」「誰もが気軽にさわれるものにする」「簡単に追加変更削除できる仕組みにする」ということが望まれます。

ぜひとも世界のIT技術者の皆様には、便利な製品を作る前に、そういう仕組み作りの方に力を注いでいただきたいものです。

芸術家だって学問だって、自分の専門世界にのめり込む人だけでなく、誰もがそこに気軽に触れたり参加できるような仕掛けを考える人が必要だと思うのです。

<今日の本歌>
アラン・シリトー『長距離走者の孤独』(丸谷才一/河野一郎訳)

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