第322回 サーカス・ギャロップと特徴選択
もし自分の好きにしていいんだったら、とピーター・マクダモットは考えた。あのブロガーはとっくにクビだな。こんにちは、大島雅己です。
ものを作る工程を水の流れに例えて上流から下流に向かうというように表現されることがありますね。ITの世界でもシステムを構築する時によく使われます。特に大規模システムの場合ですね。途中で後戻りするのが難しいことを感覚的にわかりやすく説明するのに好都合なのであり、だから正しい順序で段階を追って丁寧に決めていくことが大事だということを強調しているともいえましょう。
アジャイルとかSOAの考え方によってだいぶ柔軟化されたかもしれませんが、とはいえやはり何か大きなものを作る場合は、大雑把にいえば、方針を決める→企画を立てる→設計をする→作る→テストする→導入する、という流れになるのが普通だと思います。
AI等の進化でこれがどこまで無人化されるでしょうか。決まったことを正しくこなすことがAIの得意分野だとすれば、「作る」の部分がまずは機械化されそうに思えますが、実際には設計書を解釈してプログラムに落としていくという行為はかなり高度な思考が必要だし時には経験や感覚がものを言うこともありそうです。とするとここは人間が活躍するところなのかもしれません。逆に、方針を決める部分の方は現状を分析してベストな解を出すことが求められるので、パターン認識や機械学習の得意なAIが向いているのかもしれませんね。機械が判断し、人間が作る。一見あべこべに思えますが、はたしてどうでしょうか。
音楽を作曲する場合、人が作ったものを機械が演奏するのと、その逆パターンと、どちらが楽しいでしょうね。どちらが聴きごたえがあるでしょうね。
<今日の本歌>
アーサー・ヘイリー『ホテル』