第1655回 マガリ四目とトランジット法

赤ワイントートバッグの紐重く。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

部屋の掃除をしていてつくづく感じるのは、「汚れは部屋の隅に集る」ことです。塵芥もゴミも糸くずも常に流動していて、動線に沿って四方へ散らばり、隅に達したところで活動が止まるのです。よって隅こそがモノの集る界隈となり、ことの起る集落となるのであって、ここに特別に注意を払う必要があるでのしょう。

逆に言えば中心部はモノが集まらず閑散とした広野となっているのであり、人間社会とはまるであべこべのような様相になります。自然の法則に従うとモノが周縁に散ってしまうところを、無理に別の力を作動させることによって人工的に中心を作っているのです。

それによって益々周縁は隠され、謎めき、秘密めき、霧がかっていくのでしょう。だからこそ際、淵、端、角のそこここには得も言われぬ魅力があるのです。吉田拓郎氏も「アジアの片隅で狂い酒飲みほせば」と歌いました。

(A面へ)

<今日の一唱>
吉田拓郎『アジアの片隅で』

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