第1650回 ワンディシと古典的条件づけ
コルク抜きワイン祭を忍ぶ夜。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
マイルス・デイヴィスが米ジャズ専門誌「ダウン・ビート」のインタビューで、「ピアニストは自分に厳しいんだよ。『練習は毎日8時間すべし』とかな」と答えています。これはハービー・ハンコックのことを言っているのですが、彼の奥さん(ジジ)がドイツ人で、ドイツにはすぐれたピアニストが大勢いるから、というような話でした。
プロフェッショナルでありながらそこまで人並外れた練習をするなんて、と驚きますが、いやいや、プロだからこそそこまで練習ができるのであり、そこまで練習できるからこそプロたりえているとも言えましょう。
「素人だから練習しなければ」と考えるのでなく、「人並外れた練習にのめり込めるようなプロになるために練習を続ける」べきなのであり、プロであればあるほどますます練習が必要になっていくはずなのです。
「プロになったからもう練習をする必要はない」と考えるようではプロとは言えないでしょう。
<今日の一唱>
『マイルス・デイヴィス・リーダー』シンコー・ミュージック