第1475回 多久豆魂命とヴィルトゥオーゾ
愛猫の視線の先に風光る。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
楽器の練習で難曲と格闘している時は、たいてい気づくと体がガチガチに固まっているものです。余計な力が入り、そのせいで体が動かなくなり、気の流れも止まっているのです。そんな状態ではいくらがんばってもいい演奏はできません。つまり力が入っている状態とは、力が固まって体の動きを封じていると言ってよいのです。
力というものは、「入れる」「籠める」「溜める」ものと思われがちですが、理想的には「逃がす」「流す」「放る」べきものではないでしょうか。内に持つものというよりも、外に作用させるものであり、原因ではなく結果であります。
そういえばマイルス・デイビスは「いかに少ない音で、いかに豊かな感情を表現するか」を追究しました。力を入れた状態では、そんなことは永久に不可能でしょう。
<今日の一唱>
マイルス・デイビスの言葉