第1476回 バナッハ・タルスキ―・パラドックスと二重否定除去

花見酒入れたコップに顔映し。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

物事には必ず裏があるだなんてことを聞きます。だから一面だけを見て判断してはいけない、表裏を抱きあわせて考えるべしとのことで、たとえば「早合点してばかり」であることは「行動が早い」の表面でしょうし、「慎重である」ことは「腰が重い」の裏面でしょう。「多機能である」機械は、その裏で「管理が煩雑」でもあるでしょうし、「最先端である」技術は、裏を返せば「利用事例がない」はずです。

なるほど、どんなことにも裏から見た時に別の顔が現れそうです。しかし、それだけで事足りるのでしょうか。もしかしたらさらに別の視点があるかもしれません。表も裏もどちらも「外から見た属性」です。それだけでは内面的なものがわからないこともあります。「そもそも内面に持っているもの」「内面から外をどう見ているか」といったことも含めて考えれば、物事には4つの面があるのではないでしょうか。

つまり外面から見た「表と裏」、内面から見たい「中と外」という見方です。最初の例で言えば、表は「早合点してばかり」、裏は「行動が早い」、中は「周囲への関心が強い」、外は「失敗を恐れない」という4面が考えられるのです。

そういえば『天才バカボン』の中に、顔が四角四面で、鼻がその顔より大きいというキャラクターがいました。バカボンのパパによって鼻を切り落とされ、サイコロのような素顔が明らかになるのですが、この人にとって表裏中外とはどういうものなのか、考えると頭が混乱しそうです。

(A面へ)

<今日の一唱>
赤塚不二夫『天才バカボン』

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