第1474回 ケイパビリティと見当たり捜査

水ぬるむ猫いぎたなくわれもまた。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

IT人材という言葉をよく見聞きします。IT人材が不足しているとか、IT人材を育てなければならない、とか、これからはIT人材が活躍する、云々かんぬん。

そもそもどういう人のことを指しているのでしょうか。もし、コンピュータ・プログラムを書ける人のことだとしたら、あまりにも視野が狭すぎます。ITとは情報通信のための技術でありますが、その範囲はとても広く、人間の生活をとりまくほとんどのものに関わります。なぜならばこの世界は情報によって作られ、情報によって動いているからです。

当然、本も新聞も電話も、回覧板も演説も音楽も落語も、すべてITと言えます。情報を集める力、情報を整理する力、情報を編集する力、情報を分類する力、情報を理解する力、情報を束ねる力、情報を裁断する力、そういった能力を持つ人こそが、IT人材というものでしょう。

そういえばピート・シーガーの『アンドーラ』を元曲にした高田渡氏の『自衛隊に入ろう』では、求める人材の条件として「年齢学歴は問いません」「素直な人を求めます」とあります。IT人材も同じようなものかもしれません。

(A面へ)

<今日の一唱>
高田渡『自衛隊に入ろう』

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