第1466回 ジョーゼットと同相写像

指先に入る亀裂で湿度知る。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

洗った服がくしゃくしゃに丸まって置いてあると、違和感があるし落ち着かないものですが、それを畳んで並べてあれば安心します。どちらの場合も、同じ位置に同じものがあるのに、受け取る印象も感覚もまったく異なるのです。しかもそれは、属性や性質が変化しているわけではなく、位相的な状態が少し違っているだけなのです。極端に言えば、テーブルの縁に平行に置いてあるか、斜めになっているか、それだけの違いでも捉え方は変わってくるでしょう。

つまり、「そこに物がある」という情報だけでは不十分なのであり、「どのような状態であるか」「周囲との関係性はどうか」が大いに重要なのであります。人から物を渡される時も、手のひらの上に乗った状態か、指先で摘まんだ状態か、両手で持った状態かで受け取り方も変わるでしょうし、瓶ビールを注ぐ時も、ラベルがどちらを向いているかで心象が変わるというものです。

そういえばキャンディーズは「ボタンの取れてるポケット、汚れて丸めたハンカチ」と歌いました。もしこれが「ボタンのかかったポケット、きれいに畳んだハンカチ」だったら、かわいさは半減していたのでしょうか。少なくとも持ち主の印象は別のものになっていたでしょう。

(A面へ)

<今日の一唱>
キャンディーズ『年下の男の子』

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