第1463回 ニューソートと放任用法

掛け布団替へる機会をはかりかね。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

「どうせ」という言葉は要注意です。辞書的な意味では「断定的または投げやりな気持ち」を伴うもので、どのようにしたところで、いずれにしても、結局のところは、というニュアンスの言葉であり、諦め、不貞腐れ、ひがみ、やっかみの感情に繋がります。行動を無為に帰させ、存在を貶め、希望の灯を消してしまう悪のワードです。

うしろに「なら」を伴い、「どうせなら」「どうせ○○なら」などとすると、逆境をバネに好転に向かう覚悟や、与えられた機会を最大限活用しようとする意気が感じられるかもしれませんが、根本的な部分にネガティブな思いがあることに変わりありません。「どうせやるなら楽しもう」「どうせやるならついでにあれもやろう」と聞くとポジティブさや積極性があるようですが、「本当はやりたくないけど」という前提がもとになっています。「楽しもう」「あれをやろう」と言えばよいのに、無理にエクスキューズをつけているようです。

そういえばタイマーズの歌に「どうせ子供のおもちゃだとエレキギターが拗ねている」というフレーズがあります。どうせ、はあらゆるものの価値を下げてしまう枕詞です。

(A面へ)

<今日の一唱>
タイマーズ『ロックン仁義』

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