第1387回 ルーアハと狛犬吽形

猫の毛とだいこんのヒゲ見間違ふ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

シンガーが歌うのを聴いていると、ときどき発声する前の息を吸う音に気づくことがあります。昔はなんとなく舞台裏を見たような、素人臭いような印象を受けたものですが、今にして思えば息を吸う声も音楽の一部であり、メロディーと同じぐらい大事なものだと言えます。

息を吐き続けながら並行して息を吸うサーキュレーションという技術があり、これを使えば途切れることなく声を出し続けたり管楽器を鳴らすことが可能で、あれはあれで目覚しいものではありますが、呼吸は呼気と吸気のセットであり、すぐれた発声のためにはすぐれた息継ぎが必要であるはずです。

今では音楽を聴きながら歌手や管楽器奏者がどこでどんな息の吸い方をしているかを探究するようになりました。いや、ギターでもピアノでもドラムでも、すぐれた演奏には呼吸を感じます。音楽は呼吸で奏でるものなのでしょう。

そういえば昔、ブラボーというバンドが「息を吸うのはハイハイハイハイハイ」と歌っていましたね。

(A面へ)

<今日の一唱>
ブラボー『ハイになりましょう』

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