第1335回 デブリードマンと電界効果トランジスタ
貧しさに負けた。いえ、世間に負けた(さくらと一郎『昭和枯れすすき』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
「社会が悪い」「世間が悪い」「国家が悪い」などと聞くことがありますが、これは具体的に何がどう悪いと言っているのではなく、自分を含めた自分の周辺には具体的な落ち度がなく自分の力で解決したくてもできないことを表しているように思われます。
こういう場合、何がどうおかしいかは構造に着目するとヒントが見つかる気がします。構造に着目する、とは、あらゆるものを「容れ物」と「中身」で捉えることです。
そうして、そのどちらに欠陥があるかを探ってみる。容れ物に綻びがないか。中身が詰まっていないか。箱に傷があれば余計な異物が入らないよう塞げばよい。中身が古びていれば途中で腐敗しないよう流れを入れ替えるのです。
身の回りにある「構造」をうまく捉えられれば問題解決の糸口が見えるはずなのです。
<今日の一唱>
さくらと一郎『昭和枯れすすき』