第1297回 巡回群とトルバドゥール
喋って、喋って、喋って、喋って、喋ってるぜ、寝ながら(Sing A Simple Song/Sly & The Family Stone)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
音楽を演奏しようとする時、まずは自分一人でやる想定で方法を考えます。ギターを弾きながら歌うのか。アカペラで行くか。管楽器を入れるか。打ち込みで音を鳴らすか。
しかしたいていの場合、一人では手が足りないし心細いので、仲間を集めることになります。二人いればハーモニーができるし楽器のバリエーションも増えるし、音に化学反応が起こって新たな発展もある。三人、四人と増えればさらに幅が広まります。
では、いつも大人数で演奏するのを前提とすればよいか、というと、そうはならない。やはり一人でやる可能性を探るのです。一人でなければ出ない味わいもあり、一人ならではの楽しみ方もあるのです。二人なら二人の、三人なら三人のサウンドがあり、やり方があるのです。
シンプルなものが寂しくて多様なものが華やかだとは限らないのであり、これはあらゆるものに言えることだと思うのです。
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