第1191回 クラウゼヴィッツと渡瀬線

何やってんだー偉そうに世界のど真ん中で(RCサクセション『ラヴ・ミー・テンダー』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

世界の中心で愛を叫んだり、四角四面の櫓の上で音頭取ったりすることに、ほぼ興味がなく、それよりも隅でこそこそする怪しい人影とか路傍で蠢く飛蝗や螽斯がはるかに気になります。

多くの人が当たり前のように注目する場所やモノにあまり関心がないのは落語を聴くようになったせいでしょうか。派手なスポットライトが当たらないところにこそ物事の本質が如実に現れるものであって、人間についても全くそうだと思っています。

あらゆる芸能ジャンルの題材になる忠臣蔵も、落語だけは素直に扱わない。赤穂四十七士に入らなかった人達や、忠臣蔵の芝居に夢中になる市井の人々を取り上げる。

明るく目立つ場所は言わば作られて飾られたお仕着せの世界。誰でも気に留めるけれど、本当に守らなければいけないのはそちらではないはずです。

(A面へ)

<今日の一唱>
RCサクセション『ラヴ・ミー・テンダー』

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