第1101回 フェルミ凝縮と迂回生産
月がとっても青いから遠回りして帰ろ(菅原都々子『月がとっても青いから』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
身の回りには数々の道具や方法や決まり事があって、必要に応じてそれらを学んだり覚えたり身につけたりするわけです。そうして習得したものを使って、現実的に行動を起こしたり業績を残したり経験を積み上げることで、生活の役に立てたり業務を推進したり活動を展開していくのです。そうやって行動や思索を深めた結果として、なりたい自分を追求し、あるべき社会に貢献し、ありたい世界に資することになるのです。
ぬ。しかし考えてみれば、この一連のプロセスは順番が逆なのかもしれません。
まず、こうなりたい自分、こうあるべき社会、こうありたい世界を思い描き、そのためにとるべき行動や業績があり、そのための必要な道具や方法や決まりを覚える、これが自然な流れでしょう。とすると、学んで、動いて、理想に到る、この流れは一見当たり前に見えて、実は遠回りなのかしらん。
<今日の一唱>
菅原都々子『月がとっても青いから』