第1040回 アラミタマと陀羅助
この曲を完成させるものはメロディでもなく、音楽でもない。スウィングなんだ(アーヴィン・ミルズ『スウィングしなけりゃ意味ないね』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
音楽の三要素といふものがあり、リズムとメロディとハーモニーださうなのですが、ではその三つが揃えば感動的な音楽ができるのかといふと、全くもつてそんなことはないのであります。
それはあくまでも音楽の体裁だけを整えた型枠でありハリボテであり傀儡のやうなものに過ぎないと言へませう。すなはちそこには魂がないのです。仏作つて魂入れず、です。スウィングとは音楽にとつての魂の現れの一つなのでせう。
人が作るものにはどんなものでも魂を込められるはづです。料理にも、建築にも、書画にも、作文にも、衣服にも、組織にも、ITシステムにもです。魂がこもつてゐなければ意味がないのです。
日常は誰かが作つたもので溢れてゐますが、そこに魂を感じるでせうか。そして自分が今作つてゐるものに、魂は入つてゐるでせうか。
<今日の一唱>
アーヴィン・ミルズ『スウィングしなけりゃ意味ないね』