第910回 ガンダルヴァの城と裏文書

言葉にせんところをブログに書かんかい。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

ブログは基本的に言葉だけで書くものですから、言葉にならないものは書きやうがない……と言ひたいところですが、ここはひとつつ考へを一歩推し進めてみたいところです。眼光紙背に徹すとか行間を読むなどと言ふのですから、逆に筆力紙背を制すとか行間に書くといふこともできるかもしれません。直接言葉に書かなくても前後の文脈に無言の本音を忍ばせたり、言葉と言葉の間に暗号の如く深遠なコードを隠したりするのです。

音楽の譜面には休符といふものがあつてそこは音を演奏しないことになつてゐますが、これは何もしないわけではなく、何もない状態を演奏する、といふ心構への方が正しいわけです。聴く側からすると、やつてゐることは同じやうに感じられるかもしれませんが、音楽として全く違うものになるはずなのです。

IT現場でもこの感覚は大事にしたいもので、例へばシステムとシステムの間、人間とシステムの間には何も存在しない、と思つてはいけないのです。「間」といふノードがあると考へるのです。

(A面へ)

<今日の本歌>
竹澤團七『橋寿のつぶやき』

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