第895回 トリエント公会議とツケノビ定石

包丁一本晒に巻いて旅へ出るのもブロガーの修行。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

いつも同じ環境で同じことばかり続けてゐると慣れと麻痺と惰性が生じますから、さうならないやうな工夫をしてゐます。時々やり方や環境を変へる。あるいは実行自体をやめてみる。逆のことをやる。それによつて、普段の手順をあらためて再確認、再認識してみると、意外な発見があつたり見落としに気が付いたりするものです。

よく「体で覚える」と言ひますが、あまりに体だけに頼り過ぎて頭に残つてゐないこともありますので時々は頭でも確認し直すべきです。アルファベットや掛け算九九を頭から順に言ふのはたやすくても、逆から言へなければ本当に覚えたことにならないのではないか。

どんなに手慣れたものだと思つてゐることも、意外と穴があるものです。楽器の練習ではドレミファ……などのスケール練習をしつこく繰り返しますが、順番を入れ換へたり奏法に変化をつけたりして、いつどんな形でもできるやうにしなければ本当に使へるものにはなりません。

IT現場でも、システム開発の手順には型がありますがいつも同じやうに進むとは限りません。いや、同じように進むプロジェクトなど一つもないと思つた方がよいでせう。

(A面へ)

<今日の本歌>
藤島桓夫『月の法善寺横丁』

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