第893回 ジャンゼン・コンネル説と完成2車線

仮、といふのは即ち借りであつて、一時的なもの、本番ではないもの、暫定的なもの、間に合はせのもの、その場しのぎのもの、差し当たりのもの、応急処置的なもの、場つなぎのもの、にわかなもの、急ごしらへのもの、臨時のもの、予備的なものなどといふニュアンスを感じますが、決して軽視すべきものでも、おざなりなものでもないと思ふのです。

むしろ本番を守り、引き立たせ、備へるための重要な下拵へであり仕込みであり戦略であり根回しであり予行であり補佐でありアレンジであり計画であり地ならしであり、なくてはならないものだと言つてもよいぐらいです。仮定、仮説、仮想、仮設、仮眠、仮名、仮免許、と来ればその重要性が実感できます。

IT現場でも仮の概念はきはめて重要です。ビジョンを仮想する。目標を仮置きする。戦略の仮説を立てる。本番処理の前に一時的な演算処理を行う。すべてはまづ仮定から始まるのです。

(A面へ)

<今日の本歌>
少年隊『仮面舞踏会』

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