第836回 ショーヴェ洞窟と文芸的プログラミング

ブログの夏よ、消えないでねどうかずっと。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

ここで言ふ「消えないで」とは実態をとどめておきたいわけではなく思ひ出として忘れ去られないやうに願ふの意味だと捉へます。現実にはどんなに幸福な場面であらうとそれが永続することはないでせうし、思ひ出だつていつかは忘れ去られてしまふものです。それを防ぐには記録媒体に残すしかありません。

言葉、或ひは音声や映像として正確に記録すること。そして第三者が随時取り出して利用できる状態で保管すること。なおかつ内容が理解されるものになつてをり、必要に応じて補足修正を施して実情とのギャップが出ないやう維持することが求められます。それをそれぞれの世代が次代へと継承してゆくほかないのです。

ごく当たり前のことですが、実行は容易いものではありません。うつかり記録を忘れたり、内容が正しくなかつたり、修正を怠つたり、申し送りされなかつたり、再現ができなかつたりするためです。

IT現場でも設計書やドキュメントの類を完璧に管理するとなるとそれなりの覚悟がいります。

(A面へ)

<今日の本歌>
天地真理『恋する夏の日』

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