第596回 知魚楽とデウス・エクス・マキナ

白玉の歯にしみとほる秋の夜のブログはしづかに読むべかりけり。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

さいたまスーパーアリーナにて椎名林檎さん『不惑余裕 RINGO EXPO 18』鑑賞。豪華、妖艶、圧巻、颯爽、玄奥、盤石、荘厳、誠実、昂然、婀娜、可憐、華麗なるステージ、とにかく見せる、魅する、酔わす。音も言葉もイメージも演出も自在に綾なすクリエイターの極上エンタテインメントでした。自身のみならず、周りを固めるバンドもダンスチームもオーケストラもゲストアーティストもスタッフも、全てが超一流のフォーメーションで固められているところは最早クレイジーとしか言いようがありません。

これを天才の偉業だと崇め自分の矮小さを省みるのは簡単ですが、ここは一つ巨人の肩に乗ってその偉功に肖りたいところです。スーパースターがいかにして多くの人々の心を動かしているのか。その姿勢は、あらゆるサービスに携わるすべての人々が持つべきものでありましょう。業種や業態にかかわらず、サービスとは最終的には相手の気持ちを動かすものであるべきで、受け手はそれを実感することで対価を払うのですから、サービスをする側は、お客様の何をどう動かすかを考え続ける必要があるのです。

IT現場でも、サービスによって誰をどのように動かすのか、そこが明確になっていなければ焦点の呆けたシステムになってしまうでしょう。

<今日の本歌>
若山牧水『路上』

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