第357回 カイ二乗検定とエスチュアリー

口頭伝承の古代ブログの上の、語句や、表現の癖が、特殊な――ある詞章限りの――ものほど、早く固定するはずである。だから、文字記録以前にすでに既に、時代々々の言語情調や、合理観が這入つて来る事を考へないで、古代のブログ及び、其から事実を導かうなどゝする人の多いのは、――さうした人ばかりなのは――根本から、まちがうた態度である。こんにちは、大島雅己です。

物事はそれ単体ではコトを起こさない。周囲との関係によって作用が起こります。だからその関係性がたいへんに重要です。それらがどこでどのように関連し合うのか。接触部分です。さかい目です。区切り目です。間です。境界線です。際です。エッジです。淵です。渚です。みぎわです。

同じモノだって、相手との位置関係が変わったり、関係する相手が変われば、違う様相を見せるのです。「感動とは人間の中にではなく、人と人との間にある」とはフルトヴェングラーの名言ですが、個体と個体との関係にもっと注目したい。

ITでいえばシステム同士の接続、つながり、連携、インターフェースです。音楽でいえば楽器の奏法だって関係性で決まるのだし、音と音との関連でハーモニーができるのだし、楽器同士の組合せで全体が変化します。人の心も、道路交通法も、無濾過生原酒も、イリオモテヤマネコも、日米首脳会談も、東海道四谷怪談も、みんなみんな、関係性で成り立っているんです。

なので、そこにひそんでいるモノたちの関係性を理解することが大事だと思うのです。

<今日の本歌>
折口信夫『水の女』

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