第260回 FL比率と半田せん

激甚のダス・ゲマイネ、いみじき愚行より逃れまほし、顧みれば興起はたして、擾乱の徒労になるぞかし、こんにちは、大島雅己です。こんにちは、大島雅己です。

時々、飲み屋の経営をやってはどうか、と提案されることがあるのですが、それはひとえに私が酒好きだということを知ってのアドバイスだろうと思います。飲食店の経営など難しすぎてとても私などにできるとは思いませんが(利益を出さなくていいのならともかく)、何がどう難しいかを考えてみましょう。

まず集客の問題。広告の手段はいろいろあるでしょうが、店というものが固定された場所にある以上は、コンスタントに来てくれる顧客の数はある程度決まってしまう。味を気に入ってもらって常連になる客が一定数以上できればよいですが、それでも母集団が決まっているとしたらそれを増やし続けることは相当に難しそうです。

それに味を気に入ってもらっても料理人が常に同じコンテンツをキープし続けられるかが問題で、それが一人しかいなかったらいつか破綻するでしょう。レシピが固まっていて横展開が簡単ならばすぐ他者にも盗まれそうです。

仕入れ先が常に安泰かどうかも気になるし、従業員の教育も重要です。店の衛生管理や食材の在庫管理も気にし続ける必要があります。運営を他人に任せるような場合はさらに経営方針をめぐる調整が発生するでしょう。何よりも飲食はお客さんの命を預かる仕事でもあります。いやー厳しい世界だ。

ITの世界も音楽の世界も厳しいのには違いありませんが、人の命に関るようなことはあまり考えられないな…。

<今日の本歌>
ヤプーズ「Men’s JUNAN」

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