第1344回 ばね係数とプリプロ段階

肩で風切るヨコハマも(近藤真彦『泣いてみりゃいいじゃん』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

「切る」の語意を辞書的に説明すると、まずは何かを「断つ」「分ける」「離す」ことでしょう。つまり「肩で風切る」とは、向かってくる風を、自分の肩によって左右に分断するのです。自分は分かれた風の間に立ち続けるということです。

「切る」の「き」には、「先端」とか「突端」とか「尖端」などのイメージがあります。「刈る」も同じ語源なのでしょうけれども、キワとか、キシとかサキとか、カ行の発音には鋭利な刃物のような語感があります。英語のcutもカ行なのは偶然でしょうか。

切ることによって物事は分かれ断たれ離れます。「分けるはわかる」と言いますが、分ければそれだけ尖端が増え、キワが露呈し、鋭くなっていきます。キワに対峙しそれを理解することが、モノの本質に迫ることになる、ということなのでしょうか。

(A面へ)

<今日の一唱>
近藤真彦『泣いてみりゃいいじゃん』

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