第1290回 イテレーションと痕跡器官

まわるまわるよ時代はまわる(中島みゆき『時代』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

一年近くをかけて、松岡正剛氏監修『情報の歴史』(NTT出版)の完全書き写し作業を終えて、情報を取り巻く人類の言動や世論の趨勢や組織の動向や文化の潮流をじっくりと俯瞰することができました。

つくづく感じるのは、人は同じ行いをずっと繰り返しているだけだなということです。科学が発展し国家が繁栄し文化が成熟しても、歴史は進歩もしているわけではなく、同じ螺旋をぐるぐる巡っているだけだと感じます。目の前に現れる舞台装置や小道具類はめまぐるしく変わっていくけれど、人間自身は何も変わらない、いやむしろ、ある意味退化しているとさえ言えるのかもしれません。

はたして私たちは、舞台装置を豪華にしたり小道具を便利にすることに血道をあげるべきなのか、それとも自分自身の中身を進化させなければならないのか?

(A面へ)

<今日の一唱>
中島みゆき『時代』

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