第1276回 アゴーギクと野生のエルザ

さても見事な牛方浴衣、肩に籠角裾小班(民謡『南部牛追唄』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

ピアノのレッスンで、到底自分に弾けるとは思えないような難曲に向き合う時、どうアプローチすべきか。

まずはテンポを極度に落として練習する。まるで蝸牛か亀の歩みの如く、本来のスピードの半分いや四分の一、なんなら十分の一でもよい、確実に弾ける速さでじっくり練習する。弾けるようになったら少しテンポを上げて挑戦する。難しければまた遅いテンポに戻してやり直す。こうしてだんだん理想の速度に近づけていく方法。

もう一つ別のやり方として、最初から手本をマネしてがむしゃらに弾く手もある。弾けなくてもとにかく必死にくらいつくように何度も繰り返しながら改善を重ねていく方法。

前者は階段作戦、後者は千尋の谷作戦とでも言うべきか。どちらが正しいとも言えないし比べるものでもないし他によい方法があるかもしれませんが重要なのは自分に合っていると納得できる方法を見つけることだと思うのです。

(A面へ)

<今日の一唱>
民謡『南部牛追唄』

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