第1251回 モーダスポネンスと軌道傾斜角
役人に知り合いありしニンニク屋(作者不詳)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
論理学の世界では「AならばB」の「逆」は「BならばA」ですが、日常生活の中で「逆」と聞くと、「AならばBでない」と考えてしまう。「逆」の使い方にもっと敏感になった方がよさそうです。
「腹が減っているから食事がうまい」の「逆」は「食事がうまいなら腹が減っている」であって、「腹が減っているのに食事がうまくない」と勘違いしてしまう。
よく「逆に言うと」だとか「逆転の発想で考えると」と聞きますが、「正確な逆」になっていない例がけっこうあるような気がします。「好き」の逆は「嫌い」なのか「無関心」なのか。「大量」の逆は「少量」なのか「ゼロ」なのか「マイナス」なのか。「不要不急」の逆は「必要不急」か「重要緊急」か「不要緊急」か。
もし「逆」がすぐに定義できないのだとしたら、元の命題もあやふやだということでしょう。
<今日の一唱>
立川談志のマクラより