第103回 シーケンス制御とソネット

色不異空、空不異色、色即是空、空即是色、受想行識、亦歩録。こんにちは、大島雅己です。

松岡正剛氏の編集学校にて小池純代師範の句歌の稽古中でありますが、この講義で「連歌」といふものに初めてふれました。
ざつと言つてしまふと仲間が集まつてリレー形式で歌を連作してゆくゲームといふ感じで、初心者たる私には悩ましくも小気味よく、しかし面白くも奥深く、それでゐて恥づかしくも腕が鳴る、めくるめく知的遊戯です。五七五→七七→五七五→七七→…といふやうに繋げてゆき、最後に全体で一つの長い歌として完成するのです。起源は万葉集の時代にまで遡るらしく、それから連綿と生き続け、これが俳句の誕生へ繋がつた、といふことも初めて知りました(ちなみに連歌の最後の句を「挙句」といふのも知らなかつた)。

稽古はネット上で行つてゐるのですが、好き勝手に句を作るわけではなく、師範が細かな思想、ルール、専門用語、マナー等を解説しながら的確に先導してくれます。私のやうな塾生はとにかく指図に従つて愚直に句を繋いでゆくわけですが、気付いたら一つの長い歌ができてをり、皆が紡いだ言葉が有機的に結実し独特の世界を築いてゐるのです(まだ完成してゐませんが)。

小学校の授業でプログラミングが必修になるやうですね。IT人材の育成は大事だと思ひますが、果たして効果が出るかどうか。個人的には小学生時代にプログラミングを勉強してゐたらもつと優秀なSEになれたのに、とはあまり思ひませんね。それより連歌をやつていたらなあとつくづく思ひます。

<今日の本歌>
玄奘三蔵「般若心経」

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA