第1177回 カテナリー曲線と基底状態

リラックスさせてくれるなら。スラックスはかせてくれるなら(RCサクセション「DIGITAL REVERB CHILD」)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

楽器の演奏を「楽器と人間との対峙」だと捉えるならば、「緊張と弛緩の両立」と見立てられます。この相反する二者のバランスの上でこそ絶妙な調べが成り立つものです。

楽器はどんな種類のものであっても基本的には音源が振動することで音を発する仕組みであるはずで、その土台は揺るがないようにしっかりと固定されていなければなりません。つまり緊張した状態にあります。

一方これを演奏する側の人間は、楽器の緊張状態を最大限に生かすために自分自身は完全にリラックスしていることが重要です。つまり弛緩が求められます。

しかし現実にはこれがなかなか守られないような気がします。楽器は弦が緩んだり手入れが悪く緊張感を失い、演奏者はガチガチに力んで自由を奪われている。よくある光景であり、これでいい演奏ができるわけはないのです。

(A面へ)

<今日の一唱>
RCサクセション「DIGITAL REVERB CHILD」

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